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利息だけでリフォーム 住宅公庫、高齢者向け融資制度

 「老後に備えて家をリフォームしたいが、年金暮らしでローンは組めない」。そんな人を対象にした「高齢者向け返済特例制度」が、北陸でもじわじわと浸透し始めている。住宅金融公庫が扱う同制度は、自宅や土地を担保に融資を受け、生存中は毎月の利息分を支払うだけで、死後に担保物件を処分して元本返済する仕組み。築いた資産は子どもに残すより、自らの生活に役立てる―。リフォーム需要が高まる中、不動産の新たな活用法として注目を集めている。

二〇〇一年十月に導入された「高齢者向け返済特例制度」は、六十歳以上が対象で、北陸三県ではこれまでに六件の利用実績がある。

 一戸建てで、階段の手すり設置などのバリアフリー工事を含むことが条件。自宅と土地に第一順位抵当権を設定し、五百万円を上限に、土地評価額の四割まで借りることができる。高齢者住宅財団が連帯保証人になる。

 月々の返済額は利息のみで、五百万円の借り入れでは、一万五千円前後(〇六年九月五日現在の金利換算)。元金は、申込人が死亡した際に担保物件を財団が処分して清算する。相続人が一括返済することもできる。

 来年、独立行政法人化する住宅公庫にとっては、引き継がれる数少ない業務の一つとなるだけに、「民間では難しい公庫ならではの制度として、住宅雑誌への掲載など、PRに力を入れたい」(同公庫北陸支店)と意気込む。

 不動産を担保に、生活資金を貸し付ける制度もある。石川県社会福祉協議会の「長期生活支援資金貸付制度」は、毎月三十万円を限度に、土地評価額の七割まで貸し付ける。累計五件の申し込みがあるという。

 ただ、これらの制度利用には、「夫婦や親子間で十分に話し合う必要がある」(同公庫北陸支店)との指摘もある。病気などで利息を払えなくなった場合や、生活支援資金で想定以上に長生きし、限度額を使い切ってしまった場合、生存中に物件を手放さなければならない危険があるためだ。

 ”家は財産”という意識が根強い地方は、首都圏と比べて普及に時間が掛かるという見方もあるが、進展する高齢化社会の選択肢として北陸でも広がる可能性はありそうだ。
(富山新聞より)

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