不動産融資の監視強化、高リスクの貸出残高急増で
金融庁が、銀行の不動産関連融資に対する監視の強化に乗り出したことが、29日、明らかになった。
不動産融資の中でも、特に、不動産開発で得られる将来の家賃収入などを返済原資にする「ノンリコース(非遡及=ひそきゅう=型)ローン」と呼ばれる新しい手法の融資が増加し、過熱気味との指摘も出ているからだ。
無理な貸し出しが増えれば銀行経営に影響を及ぼすだけでなく、不動産関連市場の過熱を招く恐れもある。
このため、金融庁は大手銀行などから融資実態のヒアリングを始めた。金融検査でも不動産融資に詳しい検査官を拡充し、審査体制などのチェックを厳格化する。
日本銀行のまとめによると、国内銀行の今年6月末の不動産向け貸出残高は、大都市部の地価上昇などを受けて、前年同期より約2兆4000億円多い約49兆6000億円になった。ノンリコースローンの増加が主な要因とされている。
ノンリコースローンは大手行や地方銀行の多くが積極的に手がけており、例えば、三井住友銀行の今年3月末の残高は9200億円にのぼり、前年同期の約1・7倍に急増した。
ただ、貸し手にとっては通常の融資より貸し倒れリスクが大きいにもかかわらず、一部では、審査が十分ではなかったり、過当競争で十分な収益が得られなくなってきたとの声もある。一部の大手行や外資系金融機関の中には慎重姿勢に転じたところが出ている。
(読売新聞より)
